多肉植物の冬越し方法:屋外で冬を乗り切るコツ
Blog

多肉植物の冬越し方法:屋外で冬を乗り切るコツ

10/24/2025, 3:19:11 PM

多肉植物の冬越し方法を紹介します。屋外で冬を乗り切るコツや注意点を解説します。多肉植物の冬越し方法を知って、健康な植物を育てましょう。

Table of Contents

多肉植物の冬越しに関する記事では、日本の気候に適した寒さに強い品種の選び方から、屋外での温度管理と水の与え方、冬期間に発生しやすい病害虫の対策、そして春を迎えるための準備までを詳しく解説しています。セダム属やセンペルビウム、アエオニウムなどの耐寒性のある品種の特徴と具体的な越冬温度目安を紹介し、寒冷紗や不織布を使った保護方法、冬の控えめな水やり方法、カイガラムシやハダニなどの害虫対策について具体的なアドバイスを提供します。また、冬越し後の環境移行や水やり再開のポイント、春の施肥方法なども解説し、多肉植物が無事に春を迎えるための総合的なガイドとなっています。

質問

回答

寒さに強い多肉植物を選ぶにはどうすればいいですか?

寒冷地や高山地域が原産で、葉や茎にロウ質の層がある品種を選びましょう。

冬の水やり頻度の目安は何ですか?

11月から2月は土が完全に乾いてから2〜3週間に1回程度が適切です。

屋外での多肉植物を冬の寒さから守る方法は?

寒冷紗や不織布で鉢全体を覆い、鉢を箱に入れて隙間に発泡スチロールを詰めましょう。

冬期間に発生しやすい病害虫は何ですか?

カイガラムシ、ハダニ、コナジラミ、ナメクジなどが冬の間に多肉植物に発生しやすくなります。

冬越し後に水やりを再開するのはいつ頃が適切ですか?

気温が15度以上で安定してから徐々に水やりを再開し、午前中に与えるのがベストです。

冬越しに適した多肉植物の種類

多肉植物の中には冬の寒さに強い品種がたくさんあります。寒さに強い多肉植物を選ぶことが冬越し成功の第一歩です。

寒さに強い多肉植物の特徴

  • 原産地が寒冷地や高山地域のもの
  • 葉や茎にロウ質の層があるもの
  • 休眠期間中に耐寒性が高くなる品種
  • 茎が木質化しているもの

代表的な耐寒性のある多肉植物

品種名

耐寒温度

特徴

セダム属

-5℃〜-10℃

多様な種類があり、大部分が比較的寒さに強い

センペルビウム

-10℃〜-15℃

高山植物由来で非常に寒さに強い

アエオニウム

-2℃〜-5℃

ロゼット状の姿が美しく、比較的耐寒性がある

サボテン類

-5℃〜-10℃

種類によって差はあるが、多くの種類が寒さに耐える

オロステファルス

-10℃〜-15℃

非常に寒さに強く、日本の冬でも屋外越冬可能

比較的寒さに強い多肉植物の種類別リスト

  • セダム科
    • セダム・ルプレクトゥム(ベビー・ブーツ)
    • セダム・モルギアナム(ドラゴン・バッド)
    • セダム・フリツァリ(イチリンソウ)
  • ベンケイソウ科
    • センペルビウム・チベルナム
    • センペルビウム・ジルベルティアヌム
    • ロフォコラエ・ガリカ
  • キク科
    • セネシオ・ロウエリアヌス
    • セネシオ・ハストゥラトゥス

特に寒さに強い多肉植物を選ぶ場合は、原産地が高山や寒冷地の品種がおすすめです。日本の冬でも屋外で越冬できる品種を選べば、管理が簡単になります。

屋外での冬越し方法:温度管理と水やり

温度管理の基本

屋外で多肉植物を冬越しさせる場合、温度管理が最も重要です。

日本の冬の気温は地域によって大きく異なりますが、多肉植物は一般的に5度以下になると生育が停滞します。

越冬温度の目安

植物の種類

耐寒温度

必要な対策

寒さに強い品種

0℃〜-5℃

特に必要なし

普通の多肉植物

-5℃〜0℃

簡単な保護が必要

寒さに弱い品種

0℃以上

室内移動や本格的な保護が必要

保護対策

  • 寒冷紗や不織布で鉢全体を覆う
  • 鉢を箱に入れ、隙間に発泡スチロールや新聞紙を詰める
  • 風当たりの強い場所を避ける
  • 積雪対策:重い雪がかからないように注意
  • 雨よけ:特に冬の長雨期に備えて軒下に移動させる

冬の水やり方法

冬の多肉植物は休眠期に入り、水の必要量が大幅に減少します。

この時期の水やりは根腐れの原因になりやすいため、特に注意が必要です。

水やり頻度の目安

  • 11月〜2月:基本的に不要(土が完全に乾いてから2〜3週間に1回程度)
  • 冬の晴れた日の午前に少量だけ与える
  • 鉢の土の表面が完全に乾いてから与える
  • 水切れが心配な場合は、霧吹きで軽く湿らせるだけでも可

水やり時の注意点

  • 水の温度:冷たい水は根を傷めるため、室温に戻した水を使用
  • 水の量:鉢の底から水が流れ出る程度に少量だけ
  • 水の時間:夕方ではなく午前中に与える(夜間の気温低下を防ぐため)
  • 鉢の排水:水はけが悪いと根腐れの原因になるため、鉢底の穴からしっかり排出させる

屋外での冬越しは適切な温度管理と控えめな水やりが成功の鍵です。

気象状況に合わせて保護対策を適宜調整し、多肉植物が無事に春を迎えられるように育ててください。

冬越し中に発生する病害虫の対策

冬越し中に発生しやすい病害虫

冬期間は多肉植物が休眠期に入り、抵抗力が低下するため、病害虫の被害を受けやすくなります。

代表的な害虫と特徴

td>茎や葉の裏に付着し、汁を吸う。白い綿状のものが特徴。

冬越し中の病気と原因

  • 根腐れ:過湿による真菌感染
  • 葉腐れ:低温と過湿の組み合わせ
  • 黒斑病:真菌による葉の斑点病
  • 灰色かび病:湿気の高い環境で発生

予防対策

  • 越冬前の株全体のチェックと害虫駆除
  • 適切な水やり(過湿を避ける)
  • 鉢と土の清潔な状態を維持
  • 風通しの良い場所での越冬
  • 株同士の間隔を適切に確保

駆除・治療方法

物理的駆除

  • カイガラムシ:綿棒や歯ブラシでこすり落とす
  • ナメクジ:手で捕獲する
  • 葉の被害部分:切り取って取り除く

自然な駆除方法

害虫

自然駆除法

カイガラムシ

アルコール綿で拭き取る、ニームスプレー

ハダニ

水で強く洗い流す、ニームオイル

コナジラミ

黄色の粘着トラップ、ニームスプレー

化学的駆除

  • スピノサド系農薬:広範囲の害虫に有効
  • アバメクチン系:特にカイガラムシに効果的
  • アセタミプリド系:吸収型殺虫剤

病気の治療

  • 根腐れ:罹患部分を切除し、新しい土に植え替える
  • 葉腐れ:罹患葉を取り除き、風通しを改善
  • 殺菌剤の散布:ベンレート、トップジンなど

冬越し中の定期的な観察ポイント

  • 毎週の葉の表裏のチェック
  • 新芽の出方の観察
  • 土の状態の確認(過湿・乾燥のチェック)
  • 鉢の底からの排水確認

冬越し中は気温が低いため、薬剤の効果が低下することがあります。そのため、予防が最も重要です。

病害虫の早期発見と適切な対応が、多肉植物を元気に春を迎えるための鍵となります。

春の新緑を見つけるために冬越し後に行うべきこと

冬越し後の環境移行

冬越しを終えた多肉植物は急な環境の変化に弱いです。

徐々に外の環境に慣らしてあげることが重要です。

順応期間の目安

期間

対応方法

1週間目

半日陰で管理し、直射日光を避ける

2週間目

午前中のみ日光に当てる

3週間目以降

徐々に日照時間を増やす

水やり再開のポイント

冬の間は控えめでしたが、春からは徐々に水やりを増やします。

  • 土の表面が完全に乾いてから水やりを再開
  • 初回は少量の水で様子を見る
  • 気温が15度以上で安定してから本格化
  • 水の時間は午前中がベスト

春の施肥方法

生育期に入った多肉植物には栄養補給が必要です。

肥料の種類

施肥頻度

液体肥料

2週間に1回、薄めて与える

緩効性肥料

月に1回、土に混ぜ込む

切り戻しと整理整頓

冬の間に伸びた部分や損傷した葉は取り除きます。

  • 伸びすぎた茎は適切な長さにカット
  • 枯れた葉や古い葉は優しく取り除く
  • 切り口は乾燥させてから水やり
  • 切り戻した部分は挿し木として利用可能

病害虫の再チェック

冬の間に隠れていた害虫や病気の有無を確認します。

  • 葉の裏や茎の付け根をよく観察
  • カイガラムシやハダニの発生を注意
  • li>異常が見つかれば早期に対処

植え替え時期の見極め

春は植え替えの適期ですが、全ての植物に必要ではありません。

  • 根が鉢いっぱいに張っている場合
  • 土の劣化が目立つ場合
  • 株勢が衰えている場合
  • 植え替えは気温が15度以上の晴天の日に行う

多肉植物の冬越し後の適切なケアが、春の元気な成長を支えます。

急な環境変化や過剰な水やりは避け、徐々に春の生活に慣らしてあげましょう。