多肉植物の葉挿し(冬編):成功させるコツと手順の完全ガイド
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多肉植物の葉挿し(冬編):成功させるコツと手順の完全ガイド

10/6/2025, 9:45:11 AM

冬の多肉植物葉挿しを成功させる方法を解説。温度管理や水やりコツ、失敗しない手順を初心者向けに分かりやすく紹介。室内でできる冬の繁殖テクニック。

Table of Contents

冬の葉挿しは害虫が少なく根がしっかり張るメリットがある一方、成長が遅く腐敗リスクが高い。成功には10℃以上の温度管理と適切な光量が重要。11月や3月が適期で、健康な葉を選び水はけの良い土を使用する。発根促進剤やLEDライトを活用すれば成功率が上がる。

Question

Answer

冬の葉挿しで最も重要なポイントは何ですか

温度を10℃以上に保ち適切な光量を確保することです

冬の葉挿しにおすすめの時期はいつですか

11月頃か3月以降が発根しやすいです

葉が腐ってしまう原因は何ですか

過湿や切り口の乾燥不足が主な原因です

発根を促進する方法はありますか

メネデールなどの発根促進剤の使用が効果的です

冬に葉挿しをするメリットとデメリット

冬の葉挿しにはメリットとデメリットが両方あります。季節の特性を理解して対策を立てれば成功率を上げられます。

メリット

  • 害虫の活動が少ない:アブラムシやコナカイガラムシなどの害虫が減少するため、葉が食べられるリスクが低い
  • ゆっくり根付く:成長が遅いため、根がしっかりと張るまでの時間をかけることができる
  • 室内管理がしやすい:寒さを避けるために室内で管理することが多く、温度や湿度のコントロールが容易

デメリット

  • 成長が遅い:気温が低いと根や芽の発生に時間がかかり、失敗するリスクが高まる
  • 腐敗のリスク:湿度が高すぎると葉が腐りやすくなる
  • 光不足:日照時間が短く、光合成が十分に行われない可能性がある

項目

メリット

デメリット

成長速度

根がしっかり張る

非常に遅い

害虫対策

害虫が少ない

ほとんど不要

温度管理

室内で簡単

加温が必要

冬の葉挿しは夏に比べて難易度が高いですが、適切な環境を整えれば成功可能です。多肉植物の基本的な育て方を理解しておくとさらに成功率が上がります。

冬の葉挿しを成功させるための準備と適切な時期

適切な時期の選び方

冬の葉挿しでは時期選びが重要です。12月〜2月は成長が特に遅くなるため、以下の時期がおすすめ:

  • 11月頃:秋の終わりで気温がまだ高め、根付きやすい
  • 3月以降:春の訪れとともに成長が活発になる

真冬(1月〜2月)に挑戦する場合は、室内での温度管理が必須です。

使用する葉の選び方

健康な葉を選ぶことが成功のカギ:

  • 成熟した下葉を選ぶ(新芽の近くの葉は未熟で根付きにくい)
  • 傷や病気のない葉を選ぶ(変色やシワがある葉は避ける)
  • 葉をきれいに取り外す(無理に引っ張らず、優しくねじるように取る)

使用する土と容器

冬の葉挿しでは水はけの良い土と清潔な容器が重要:

アイテム

詳細

注意点

多肉植物用培養土または赤玉土・鹿沼土・パーライトの配合土

多肉植物の土の配合

を参考に

容器

小さなプラスチックポットやペットボトルDIY容器

底に穴があるものを選ぶ

排水性

水はけを確保する

過湿防止が重要

準備すべき道具

  • 清潔なはさみまたはカッター
  • 霧吹き
  • 発根促進剤(メネデールなど)
  • 温度計(室内温度管理用)
  • LEDライト(日照不足対策)

冬の葉挿し手順:ステップバイステップガイド

ステップ1:葉の切り取りと乾燥

  • 健康な葉を選び、優しくねじるように取り外す
  • 葉の付け根部分(葉柄)が残るように切り取る
  • 切り口を1〜2日乾燥させ、カサブタができるまで待つ(腐敗防止に重要)

ステップ2:土挿し法

  • 湿らせた土の上に葉を置き、軽く押し込む(深く埋めない)
  • 葉の切り口が土に触れるように配置する
  • 直射日光を避け、明るい日陰に置く(冬は窓際の日当たりが良い場所がベスト)

ステップ3:水挿し法(ペットボトル利用)

  • ペットボトルの底に水を入れ、葉の切り口が水に浸かるようにセット
  • メネデール(発根促進剤)を数滴加えると根の発生が早まる
  • 密閉せずに通気性を確保し、1週間に1回程度水を替える

ステップ4:冬の管理方法

管理項目

設定

注意点

温度

10℃以上を維持

ヒーターや保温シートを利用

湿度

適度な通気を保つ

高すぎると腐敗するため風通しの良い場所に

水やり

土が完全に乾いてから軽く霧吹き

冬は過湿に注意

日光

1日3〜4時間は明るい光

LEDライトを補助的に使用可

ステップ5:根と新芽の確認

  • 根が出るまでの期間:冬は1〜3ヶ月かかる場合がある(夏に比べて遅い)
  • 新芽が出たら:徐々に日光に慣らし、通常の多肉植物と同じ管理に移行
  • 根がしっかり張ったら根腐れ対策を意識した管理へ

冬の葉挿しで失敗しやすい原因と対策

主な失敗原因と解決策

失敗原因

症状

対策方法

葉が腐る

葉がぶよぶよになり変色する

切り口をしっかり乾燥させる、水やりを控えめに

根が出ない

数週間経っても発根しない

温度を10℃以上に保つ、発根促進剤を使用

カビが生える

白い綿状のカビが発生

風通しを良くし、過湿を避ける

葉がしおれる

葉が萎びて元気がない

光不足を避け、LEDライトで補う

害虫が発生

アブラムシやコナカイガラムシ

定期的に葉をチェックし、見つけ次第駆除

冬特有の問題と対策

  • 温度不足:ヒートマットや保温シートで10℃以上を維持
  • 日照不足:LED植物育成ライトを1日6〜8時間照射
  • 過湿:水やりは土が完全に乾いてから霧吹きで軽く
  • 通気不良:サーキュレーターで空気の流れを作る

予防的な対策

  • 葉を取る前に親株の健康状態を確認する
  • 使用する土と容器は必ず清潔なものを使用
  • 発根までの期間は極力触らずに見守る
  • 徒長対策として適切な光量を確保

失敗した場合はすぐに原因を特定し、環境を改善することが重要です。冬は成長が遅い分、早期対策が効果的です。

冬の葉挿しをさらに成功させる上級者テクニック

保温・加温テクニック

  • ヒートマットを容器の下に敷く(根の発生を促進)
  • プラスチック容器で覆う(温室効果を利用し湿度と温度を保つ)
  • 発泡スチロール箱を利用した簡易保温ボックスを作成
  • 夜間は段ボールで囲って保温性を高める

発根促進剤の効果的な活用

種類

使用方法

効果

メネデール

水に数滴加えて使用

根の発生が早まる

ルートン

切り口に直接塗布

発根率が向上

ハチミツ水

薄めて葉を浸す

自然な発根促進効果

LEDライトを使った光補充

  • LED植物育成ライトを1日6〜8時間照射
  • 赤色と青色の光が光合成に効果的
  • タイマーを使用して日照時間を正確に管理
  • ライトと葉の距離を15-20cmに保つ

水管理の高度な技術

  • 底面給水法で過湿を防ぎつつ水分供給
  • 湿度計を使用して適正湿度(40-60%)を維持
  • ミスト噴射は朝方のみに行い夜間の過湿を防止
  • 水質調整(カルキ抜き・pH調整)で発根環境を最適化

種類別の特別な扱い方